「カンブリア宮殿という番組知っていますか?」
「もちろん知っています。」
「それならもしも良かったら今晩放映するので番組見てもらえますか?」とのこと。
その理由は「私の娘が嫁いでいる先のお父さんが出るんです」
そのお父さんというのが伊那食品工業の社長塚越寛さんです。
伊那食品工業という名前は知っていましたが、詳しくは分かりませんでした。
でもテレビを見て素晴らしい会社だというのが良くわかりました。
働く人のほとんど多くが幸せを感じています。
伊那食品工業は寒天を製造している会社です。
寒天を応用した商品は多く、「かんてんぱぱ」という名前が売れているようです。
その名前は、モノに疎い私の妻でさえ知っていました。
この会社は48年間連続して売上を伸ばしています。
急激な売上増を求めず、「年輪経営」を謳っています。
急激に大きくなった木は年輪の密度があらく、嵐に倒れてしまう。
しかしゆっくり大きくなった木は密度がしっかりしていて、簡単には倒れないのです。
だから「売り過ぎない」がモットー。
またもう1つのモットーが「作り過ぎない」です。
いいものを着実に作って売っていく。
1人のお客様を大事にするということで商品の廃番も出さないようにしています。
商品の研究開発は盛んに行われていますが、新製品として出すのは年間数点で、多くはストックされ、将来の戦略商品となります。
「年功序列」「終身雇用」を実施しているこの会社の塚越さんは、「会社が永続することによって皆を幸せになる」と言います。
会社が永続すると、社員は勿論、仕入れ先、取引先、お客様が幸せになるのです。
それを別な言い方で塚越さんは「利益は健康な会社から生まれるウンチ」と言います。
その意味するところは、売上が上がり、粗利益が出、その中から社員の給与や福利厚生等を十分にし、その他の支払をしていく。
それら大切な支払をした後、残ったモノが会社の利益でそれはウンチみたいなもの。
「会社の目的は利益ではなく、社員の幸せでありそして関係する人達に喜んでいただくこと」なのです。
この塚越さんの話を聞いて、これからの新しい経営者像が見えました。