数字に強い人とそうでない人がいます。
私は元銀行員ですがどちらかというと数字に弱い方です。
暗算などは苦手です。
私の父は結構数字に強かったようでした。
家具製造会社を経営していた父は、レストランに行って、そこのテーブルを見て「これはナラ材を〇〇石(こく)使っている。石単価は△円なので材料費は◇◇円だろう」と算出していました。
(石とは、木材を、尺貫法における体積を表す単位。木材の量を計るのに使われました。)
父は商売に関するモノをすぐに数字に置き換えてしまう習慣がありました。
これは経営者にとって大切なことです。
経営者の中に「私は数字に弱く、全て会計士さんにお任せしています」という人がいますが、それでは経営者失格でしょう。
経営判断の根拠は数字です。
例え数字に弱くても、数字から逃げてはいけません。
弱くても数字で物事を見るようになると慣れて来ます。
それが出来なければ、どんぶり勘定の経営しか出来ず、つぶれてしまいます。
一方、数字に強いと自認する人もいます。
彼らは数字に自信があるがために、数字だけで経営判断をしようとする人も多いです。
現場にも出ず、社長室で経営しようとします。
仕事は現場で起きています。
数字を自分のモノにすることは大変重要なことですが、その割合は経営中では2割くらいでしょうか。
数字は経営基礎素養として大変重要です。
数字は経営に欠かせられないものですが、それが全てではないということを良く認識して経営して行かなければなりません。