「正しいより大切なものは何か」ということのお話です。
臨床心理士の渡辺麻里子さんの話
Aさんの家族旅行でのこと。旅先の旅行案内所で紫陽花がきれいな場所について尋ねました。係の人は「もう咲いていませんよ。時期が遅すぎます。この先の山手に行かないと見られません」と言われ、Aさんは意気消沈してしまいました。事前に調べてこなかったことを後悔しました。
その時、隣の窓口で同じ質問をする女性の声がしました。そしてAさんは耳を疑いました。「きれいに咲いていますよ」と、そちらの窓口の人が答えているからです。「この辺は終わりていますけれど、山手まで行けばちょうど見頃です」。尋ねた女性はとても喜んで、窓口の人にお礼を言っています。
「紫陽花は山手で咲いている」。得た情報は同じなのに Aさん落ち込んで悔やみ、その女性は喜んで感謝をした。この違いはなんなのか。
これと同じことを会社でも活かせるのではないでしょうか。部下に対し言っている事は間違いなくても、その言い方で相手を傷付けて、元気を奪っているのかもしれません。