私は若い頃、父親から会社の「現場」に入って仕事をする事を教えられました。
ホテル勤務の時は営業担当であっても、夜は宴会のウエイターとして働きました。
住宅会社の時は住宅現場の帳場として仕事をし、その後には住宅営業もしました。
現場に入って仕事をする事はその会社の全容を掴むために大事な経験です。
ところが最近の若い経営者の中には現場の経験がないまま、常務とか専務そして社長になっているケースがあります。
そのような経営者は常に現場に「負い目」を感じているはずです。
そして自分の出来ない事や現場の判断を他者に任せてしまうのです。
権限委譲という名の下に責任放棄してしまう。
現場で何か問題が発生するとその責任者の責任だけを追及する。
そのような経営者は現場へ<u>下りる</u>のが怖いのです。
しかし現場を知らなければ従業員の気持ちを汲み取る事も、現状把握をして事業展開を図る事も出来ません。
セールス経験のない販売店の社長。
工場経験のない製造会社の社長。
気付いたとき思い切って週1回は現場に入る日を決めて汗水たらしてみる。
その時、従業員との連帯感が生まれるはずです。