今回のテーマは「見えてくるまで考え抜く」「成功するまで諦めない」「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」です。
今日は「見えてくるまで考え抜く」について説明します。
この事について稲盛和夫さんは次のように書いています。
私達が仕事をしていく上では、その結果が見えてくるというような心理状態にまで達していなければなりません。
最初は夢や願望であったものが、真剣にこうして、ああしてと何度も頭の中でシュミレーションを繰り返していると、ついには夢と現実との境が無くなり、まだやってもいないことまでもが、あたかもやれたかのように感じられ、次第にやれるという自信が生まれてきます。
これが「見える」という状態です。
こうした「見える」状態になるまで深く考え抜いていかなければ、前例のない仕事や、創造的な仕事、いくつもの壁が立ちはだかっている様な困難な仕事をやり遂げることはできません。
また、稲盛さんは「見えるまでシュミレーションを繰り返すことで、完成品や到達した理想的な状態が見える。それも白黒でなくカラーで見えるまで寝ても覚めて考え抜く」と言います。
それは稲盛さんが言う「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」の「悲観的に構想する」の時に行うことなのかもしれません。
優れた経営者は自然とそれを行い、頭の中に理想とする形や、状態が出来あがっているようです。
例えばアップル社の社長スティーブ・ジョブズ氏はデザインに対しては完璧主義的な考えを持っていると聞きます。
自分の頭に理想とするモノがありそれを追求するのでしょうか。
またソフトバンクの孫社長は新発売される携帯電話の最終選考を自ら行い、決めるそうです。
そこにも孫氏の頭にある理想的の携帯電話の姿があるのでしょう。
一般的には会社の製品開発は、それなりの要望が満たされた製品であればそれで良しとされます。
それは稲盛さんが言う「手の切れるような製品」とはかけ離れたモノです。
最終判断者の経営者が真剣に考え抜かず、またシュミレーションも行わず、ある程度で「妥協」したモノであるため、そこそこの製品どまりなのです。
「作ったものが売れない」原因は「見えるまで考え抜く」をしてこなかったところにあります。
そこに気付かなければ、会社の発展は望めないのでしょう。
家具製造会社である私の会社のあり方も反省されるところです。